令和乙女日記

拗らせメンヘラの端書き

リィンカーネーション

ごきげんよう
なんて、お嬢様然とした挨拶をしてみたって、今のわたくしなら許されるような気がします。許されるって、一体誰に?それはきっと女神様に。
生まれ変わったような気分です。見るもの全てが新しくて、感じること全てが今までよりも濃密。こんな体験は生まれて初めてです。環境は何一つとして変わっていないはずなのに、そこに身を投じるわたくしが大きく変わったから全てが新しくなった。それはほんの少しだけ不安なことでもありますが、とびきりうれしいことです。わたくしが今まで頑張って、苦しみもがいてきたのはこの感覚を味わうためだったのだなと実感できます。

何を言っているのか上手く伝わっていないかもしれませんね。今のわたくしにはあまり余裕がなくて、自分を客観視したり俯瞰したりということが、極端にできないのです。
数日前、わたくしは突如として変化に襲われました。そして少しの痛みを伴った後、蛹から蝶に生まれ変わるように、大きく成長したのです。嗚呼、大人になるというのはきっとこういうことなのねとわたくしはその時思いました。まあ、多くの人はこんなに一瞬にして成長してしまうなんてことはなくって、緩やかに少しずつ成長していくのでしょうけれど。

この全ての感覚が鋭敏になった新しいわたくしにはまだあまり慣れません。プラスの感情ならともかく、マイナスの感情に襲われた時にはあまりに辛いものですから、以前のように気持ちに蓋をして、見る世界を歪めてしまいたくなります。けれどそれがとても苦しいことであることをもう嫌というほど知っているわたしは、なんとかありのままの感情の暴力性に耐えます。大丈夫、これまで気の遠くなるほどの苦しみ達を耐えてきたのです。今更このくらいのつらさ、耐えられない訳がありません。
それに、今のわたしには、頼れるお医者様がいらっしゃいます。カウンセラーさんも、先日のカウンセリングのせいで少し苦手意識ができてしまいましたが、基本的には良い人です。次にカウンセリングへ行けばまた、以前のように信頼できるようになるでしょう。
残念ながら甘えられるような精神的に成熟した両親は、わたくしには居りませんでした。けれどその代わり、両親は十分に頼れるだけの財力を備えております。これは今のわたくしにとってとても大事なものです。お金の心配があるのとないのとでは、回復の速度が段違いでしょうから。

第一幕はきっと終わりました。けれどわたくしの戦いは、この先もたくさんたくさん続いていくのだと思います。それでももう大丈夫です。大切なものを見失ったりしません。わたくしが戦っていることを知ってくれている人がいる限り、わたくしは歩いてゆけます。