令和乙女日記

拗らせメンヘラの端書き

生まれる世界を間違えた

ずっとひとりぼっちでした。どんなにわたくしの周りにお友達や家族や、その他様々な間柄の人達がいたとしても、わたくしはひとりでした。それは、わたくしがこの世界の住人では無かったから。魚が陸で暮らしていくことは不可能なように、わたくしはこの世界で暮らしていくことができない生き物だったのです。なのにうっかり、自分の世界ではなくこの世界に生まれ落ちてしまった。だからわたくしはひとりにならざるを得ませんでした。
ですが、わたくしのように生まれる世界を間違えてしまった人達は、他にも何人かおります。わたくしも少し、その方々と触れ合う機会がございました。けれど決して、そばで寄り添い合い、生まれる世界を間違えた者同士でコミュニティを形成する訳にはいかないのです。わたくし達は、魂でつながることしかできない。物理的に繋がり続けることはできないようになっているのです。それは、生まれる世界を間違えたわたくし達の背負う宿命。わたくし達はどうしようもなく、孤独であり続けるのです。
この先わたくしはどうなるのでしょう。もう、自害以外の結末をちっとも想像できません。最初から罪を犯しているわたくし達は、どう足掻いたってハッピーエンドに辿り着くことは叶わないのです。

ねえ、わたくしはおかしくなってしまったのでしょうか。この頃こんなことばかり考えています。もう疲れきってしまいました。なんとか助けを求めようと手を伸ばしたって、元より異なる世界の住人であるわたくしのことを、本当に見てくれる人なんてここにはいないのです。ひとりで道を切り開けるほど、わたくしは強くありません。だから誰かの手助けが欲しいのに、いくら手を伸ばそうとその手を掴みあげてくれる人はいません。そうしているうちに、わたくしは手を伸ばすことにも疲れてしまいました。
もう、希望はないのでしょうか。