令和乙女日記

拗らせメンヘラの端書き

腐爛した果実

私の手の中で、ぐらりと形がくずれる。
軽く力を入れただけなのに、いとも簡単に。
汚れた手が泥泥して、真赤で、気持ち悪くて、
身体の横で、乱雑に振り払った。
辺りに飛散する赤。悲惨、なんて呟いてみて。
公園の水道に手を浸す。凍死が近くなる。
詩を綴る。歌を歌う。死を綴る。希望を謳う。嗚呼なんて、安っぽい人生。
貴方の目にはこんな世の中が美しく映るの?