令和乙女日記

悩める乙女の端書き

良くはない実家

実家にいる。ずっと問題視していた過干渉や娘の役割を演じてしまうのはそんなに無くて、いや、本当にないのかな?もしかしたら感覚が麻痺しているのかもしれないけれど、少なくとも気持ち悪さはない。だけどしんどくて、早く帰りたくて、どうしてなんだろうと考えながらようやく1人になったので友達のスペースを聞いた。

この家は潔癖なのが気持ち悪いんだと思う。スペースをしていた友達はSMをやっている子だから平気で下ネタが電波に乗せられていて、だけどそれが心地よかった。染み渡る感じがした。なんだろう、この家の息苦しさから逃れるためにわたしは性的なことに傾倒したんだけど、いつの間にか性的なことが表面化しないからこの家は居心地が悪い、みたいに逆転していた。あとはODをこっそりやらなければならないのも気持ち悪い。精神科でもらった薬もなんとなくこっそり飲んだ。

そういえば、四条に着いて母親と誕生日プレゼントのネックレスを選んだ帰り(こういうのをやってくれるのは愛されているなぁと思う)、実はまだ弟にわたしが専門学校へ行くことを知らせていないんだよ、と言われてびっくりした。なんでそこを隠すの?祖父母にもまだ言っていないらしい。なんか、そういうとこだなぁ。今のわたしは失敗ルートに入っているんだと暗に言われているみたいだ。学費は出してくれるし、マシな方なんだろうけど、良くはないよね。そう、良くはないの。この家はたぶん悪いとまではいかない。良くはないだけ。

早く東京に帰りたい。まともなごはんが食べられなくてもいいから天蓋のあるピンクのおうちに帰りたい。だけど明日は親友ちゃんと京都の古着屋さんやロリィタショップや喫茶店を回る予定で、それだけは楽しみ。

今お手洗いに行きたいなと思って、だけどわたしが階段を下りる音を家族に聞かれたら嫌だな、じゃあ行かないでおこうかと一瞬で思考が巡った。こうやってじわじわと空気を読んで自由に動けなくなっていくから実家は窮屈なんだと思う。