令和乙女日記

拗らせメンヘラの端書き

ジャスコ下妻

とても楽しい1日だった。生きていられてよかったとふと思った。

茨城県は下妻にあるイオンがこの土日限定でジャスコに戻る、『下妻物語』にちなんだイベントも多数――とのことで、下妻まで行ってきた。大体2時間ちょい。景色がどんどん田舎になり、刺さる視線もどんどん鋭くなるのが面白かった。

観光地でもない、あそこまでの田舎って初めて行ったかも。たまに行ってた京都の亀岡も田舎な方だと思うんだけど、体感としてはそれ以上だった。シャトレーゼがめちゃくちゃ大きくて、メインストリートすらお店がぽつぽつある感じで、1本中に入れば田んぼが広がり続けているんだろうなと思ったし、そこに突如現れるイオンモールの存在たるや。これは周りのお店を駆逐してしまう訳だ。

着いたのが結構遅かったのだけど、ファッションショー(後半だけ)とサイン会には参加できてよかった。でもまさかファッションショーの審査員がいて、それが野ばら様だとは思わなかった。それならもっと早く行って参加したのに!BABYのお洋服に身を包んだ野ばら様、かわいかったなあ。

わたしは物心ついた時から既にジャスコはなくて、イオンで育った世代だからジャスコが復活している店内への郷愁めいたものは無かった。ジャスコの歌とかも、聞き慣れてたら反応できたのかもしれないけどわたしにとっては新鮮なもの。

それでも映画『下妻物語』で大きな存在感を放つジャスコのイメージはあったし、モール内の“ジャスコ復活エリア”ではたくさん自撮りをした。イオンモールの中で自撮りをする、稀有な人間。

普通にお買い物もしたし、お店に入っている間は特に何も言われなかったけれど、メインストリートを歩いている時はたくさんの人に声をかけられた。さながらディズニーランドのミッキーマウスの気分だった。ロリィタに心底憧れているんだろうなあ、という方ともお写真を撮れて楽しかったなあ。このお洋服を着るようになってから、きっと“普通”に生きていたら話すこともなかったであろう人たちと言葉を交わすことが増えて、それが嬉しい。日本の方はもちろん、外国の方とも話す機会があるので英語がペラペラだったらなあと思う。高校生の時はそんなに英語好きじゃなかったのに。

 

在り来りだけど、下妻物語には本当に救われている。先日観た映画『ハピネス』も良かったけど下妻物語の方が救いだったなあ。わたしはどちらかと言えば桃子に近しい、変な子なんだと思う。

下妻物語を初めて観たのはたぶん1年前くらい。それから色々あって自殺未遂をして、京都に強制送還される新幹線の中で(ああ、下妻物語の原作が読みたい)と、読んだこともない本に思いを馳せ、ホテル内でお付の母親がいないタイミングを見計らって電子書籍下妻物語を買った。そうして野ばら様の作品の虜になって、どんどん作品を追いかけて今に至る。

思えば、生き残ってから今まではずっと野ばら様に救われながら生きてきた。生き方の修正も野ばら様の作品に大きく影響を受けているし、本当に苦しかった時助けていただいたし、動けるようになってからは野ばら様にお会いできるイベントがたくさん企画されて、有難くそれに参加している。推している感覚は無いけど、実質推しみたいなものなのかもしれない。

野ばら様はすごい。澱んだ街をロッキンホースで颯爽と切り開いていく彼を見ていると自分もなんとか生きていく術があるのかもしれないと思えてくる。まるで現代のイエス様だ。