令和乙女日記

拗らせメンヘラの端書き

擬似リスカ

とても苦しい。もやもやして、落ち着かなくて、今自分が生きている理由がまるきり分からなくて死にたくなる。ねえ、どうしてわたしは病気なの?どうしてこの病気は治さなければならないの?なぜ死ねないの?なぜあの人と話せないの?
少し治り始めて、頭が静かになったのはかなり楽だけれども、そのせいでodを以前のようには楽しめなくなった。あの、全てから解き放たれる快感をもう味わえなくなってしまったのだ。それはきっとデフォルトの抑圧され具合が変わったから。それはきっと喜ぶべきこと。だけど、だけどわたしにとっては恋心が命綱で、それを失った空白をなんとかodで埋めていたのに、それさえ使えなくなってしまったらこの穴はどうすれば良いの?気が狂ってしまいそう。
そんな風に悩んだ挙句、わたしは擬似リスカに辿り着いた。これはたぶん、リスカ常習犯がリスカを徐々にやめる時に使う方法に近いと思う。やり方は簡単、少し細め固めのボールペンを用意して、それで手首など、書きたい場所に好きなだけ線を引く。線だけじゃなくて落書きをすることも可。だけどまあ、線が一番多いかな。
固めのボールペンだし、この方法だって力を込めれば体に傷はつくと思う。だけどカッターよりは数倍マシだし、なによりわたしは外面への執着が強いあまりカッターで血が出るまで体を傷つけることができない。中途半端ね。いっそ傷を大量につけられたならもっと楽になるでしょうに。
殴ったり、首を絞めたり、そういう鈍い痛みは好きなの。だけど切る痛みだけは別。痛いだけで、そこにはなんの快感も伴わない。だから代わりにわたしはボールペンを使う。ボールペンが肌を滑る少しの痛みと、みるみる汚れてゆく肌。これらはわたしにとびきりの快楽を与えてくれる。少しばかり安心するの。
お薬もまだまだ使ってしまうけれど、これからは擬似リスカも併用していくつもり。いつかはこれが本物のリストカットになるのかしら。どっちでもいいけど。なんでもいいから楽になりたい。深く、深く眠れる睡眠薬が欲しい。だけど以前睡眠薬で自殺未遂を図っていることだし、処方していただくのは難しいのかな。次の診察では何を話そう……。