令和乙女日記

拗らせメンヘラの端書き

次に進むべきなのは解っています。何が正しいのか、何がベストなのかは解ってる。でもそれでも貴方を過去にしたくないんです。ずっと縋っていたい。十年後、偶然入ったラーメン屋でばったり貴方と再会した時に、まだ貴方を好きでいたいの。
どうして見捨てたの。いや、見捨てたのではないですよね。全部わたくしが悪かったの。わたくしが超えてはならない一線を超えたの。わたくしが、何度諍いが起こっても反省せず、成長もせず、喉元過ぎれば熱さを忘れる方式でずっと自堕落に貴方との関係を食いつぶしていたことがいけなかったの。ごめんなさい。貴方はずっとわたくしに合わせてくださっていたんですね。雨が降った地面に無理やり立って、子どものわたくしの支えになって、親代わりでいてくださったんですね。もっとワガママになってくださっても良かったのに。女友達を紹介させたり、お金を貢がせたり、いつでも使えるオナホ扱いにしたり、やりようはいくらでもあったのに。貴方なら、わたくしを如何様にでもできたのに。
それをしない、それができない貴方が大好き。貴方の魂はとても澄んでいて、光り輝いている。けれどその光は弱くて、地上ではとても危うく光っているということを、わたくしは知っています。だから貴方の光を守れるような大きな存在になりたかった。だけど無理で、それどころかわたくしは貴方の魂を何度も踏みつけた。いい加減にしろよ。
被害者ぶるのをやめたい。だってわたくしは加害者なのだから。貴方に申し訳ない。けれどこの申し訳ないという感情だってきっとポーズでしかないのです。わたくしはわたくしにつくづく呆れます。どれだけ良い子ぶれば気が済むのだ。どれだけ貴方を侮辱してしまうんだ、わたくしは。
頭の中に声が響く。知らない誰かの声。うるさい。黙ってよ。でも音楽を流しても、お薬をたくさん飲んでも声は描き消せない。耳元で囁く、頭に響く声。やめてよ。もうなにも考えたくない、なにも感じたくない。やめてよ。どうして貴方が消えてしまってもわたくしの人生は続くの。嫌だ。誰か助けてよ。誰かじゃない、貴方に助けを求めているの。