令和乙女日記

拗らせメンヘラの端書き

岡村靖幸のライブの話

この前岡村靖幸のライブに行って、たぶんまだツアーは続いているからネタバレ的にこれを書いてしまっていいのか分からないけど、まあ書く。

DAOKOとの曲「ステップアップLOVE」のイントロが流れて、わたしはこの曲がすごく好きだから嬉しいんだけど、DAOKOが作曲して岡村靖幸が歌ったとかじゃなくて完全に2人でデュエットしている曲だからどうするんだろう、他の曲でも一部で女性の歌声を使っていたからその人が歌うのかな、なんて思っていたら、普通にDAOKOの歌声が音源として流れて、それに合わせて岡村靖幸が自分のパートのみを歌っていた。ノりながら「それアリなんだ」とずっと思っていた。

ZeppNagoyaに大音量で流れるDAOKOの音源。別に本人がいる訳ではないただの音源のそれに合わせて岡村靖幸が自分のパートを歌い上げる。そして観客は「ステップアップLOVE」という曲全体に対してノる。岡村靖幸が歌っている時はもちろん、音源のDAOKOが空間を支配する時も手を振り身体を揺らし声を出す。なんかものすごくクオリティの高いカラオケを聞いているようで面白かった。これ、アリなんだなと何度も思った。

もしわたしが同じ立場だったらライブ限定で「ステップアップLOVE」のソロバージョンを歌い上げてしまうと思う。それか、この曲をセトリに入れないか。岡村靖幸ほどのミュージシャンならこの曲を入れなくたって他にいくらでも曲は持っているのだから。

これらの演出を選ばずに大規模なカラオケを披露したってことは、岡村靖幸はDAOKOと作ったこの曲をかなり気に入っているんだろうな。だから自分ひとりのバージョンを歌ってしまうこともせずに、セトリに含めた。

まあわたしが知らないだけでこういう演出は音楽の世界でメジャーなものなのかもしれないけど。

 

あとわたしが言うのもなんだけど、ライブ会場に若い人が多かったのには驚いた。なんとなく、ライブにまで来るのは彼が若い頃に応援していたような、うちの母親くらいの年齢の女性ばかりだと予想していたから。岡村靖幸が復活してるのって本当だったんだ。いや、ライブに行ってる若者の一端を担っているわたしが言うなという話だけど。

 

日本がエネルギッシュだった頃に一世を風靡して、その後上手くいかない時期を過ごして、そして人生も晩年に差し掛かり始めた頃にまた盛り返すのってどんな心地なんだろうか。それも同じ分野で。すごいガッツだ。わたしなら上手くいかない時期が続いた時点で自分はもう潮時なんだ、時代が変わったんだと諦めてしまう。すごい。こういう人がいることは純粋に勇気をもらえる。